こんにちは!家族でパピーウォーカーボランティアに取り組む一福です。
2019年7月7日、晴天!
遂に、わが家で1年間預かった犬が盲導犬訓練センターに戻る日、お別れの時がやって来ました。犬を預かるのは1年だと分かった上でボランティアを始めましたが、それでもやはり別れは寂しく辛いものでした。心臓をえぐられそうなほど、苦しかった。
今回は、盲導犬パピーウォーカーを務めた私が「パピーウォーカー修了式!!ありがとうパピー涙・涙のお別れ会!」についてお話します。
「パピーの門出だから、笑顔で送り出そうね!」
そう意気込んで参加したパピーウォーカーボランティア修了式の様子です!
これからパピーウォーカーをやってみたい方、まもなくパピーウォーカーを終える方の参考になればと思います。ぜひ最後までお付き合いください!
パピーウォーカーボランティア修了式
パピー委託終了・感謝状贈呈
まず最初に、盲導犬協会から私たちパピーウォーカーへ感謝状が手渡されました。パピーウォーカーボランティア活動への感謝が記された写真立てです。
この1年を振り返ってみると、私たちがパピーを育てたというよりパピーに育てて大きくしてもらった感じがします★アッという間に過ぎ去った素敵な1年を思い、感無量でした。素敵な感謝状をありがとうございます!
盲導犬協会での今後の生活・訓練について
パピーたちの明日から生活について、説明がありました。
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それぞれの時期に、盲導犬に適正があるかどうかのチェックが行われます。盲導犬に向かないと判断された犬は、そこでキャリアチェンジします。
関西盲導犬協会では、キャリアチェンジした犬をパピーウォーカーが引き取ることはできません。ですが、キャリアチェンジが決まったら必ず連絡が来て、盲導犬にならない理由をきちんと説明してくださるとのことでした。
盲導犬に向いていると判断された犬は、目の不自由な方との共同訓練に入ります。この時パピーウォーカーに連絡があり、盲導犬協会で面会が出来るそうですよ!
「面会だけ?里帰りはできないの?!」
・・・やっぱり、盲導犬としてのデビューを控えた大切な御身。ケガなどあっては大変ですので、盲導犬協会の中での面会に限るとの事でした。
盲導犬になってからは10才前後まで活躍し、引退を迎えます。引退の際には、パピーウォーカーが優先的に引き取れるそうです♪
9年後の話になりますが、私たちはパピーを引き取る意志があることをしっかり伝えてきました。
パピーたちのこれからの生活についてかなり詳細に教えて頂いたので、心が軽くなったというか、ホッと安心しました。
これから先にどんなことが起こるのか分からないと、私たちも不安ですもんね。
盲導犬訓練の実演・テラスの見学
これからパピーたちが過ごすテラスを見せて頂きました。
私たちがテラスに入っていくと、一気にコチラに興味を示した訓練犬たち。尻尾をふったり、ケージの隙間から顔を出したりして一度はテンションが上がるのですが、自分たちに関係のない人だと分ると直に大人しくなり、眠ったり横になったりしていました。
さすが、訓練犬です★興奮をすぐに押さえることができるんですよね!吠える犬は1匹も居なかったです。
この訓練犬たちのケージの並びには意味があるそうで、先輩犬と若い犬を交互に並べているとのことでした。
先輩 | 若い | 先輩 | 若い | 先輩 | 若い |
若い犬同士を横並びにしていると遊んで興奮するんですって。部屋の中の1部分が興奮状態になってしまうと、その興奮が他の犬にも伝わり、結局テラス全体が興奮状態になるので良くないというのです。
若い犬の隣には先輩を置くことで、相手にされなかったり、叱られたりしながら先輩の行動を見て学んでいくんですね!犬も自分たちで勉強していくんですね。
訓練犬の実演も見せて頂きました。
- カム・ウェイト・ダウン・シットなどを遊びの中で教える
- 障害物に出くわした時、どうしたら良いか考えながら歩く
犬と訓練士さんと一緒に、楽しみながら学ぶ様子が見れました。盲導犬の訓練は決して厳しいものではなく、人と一緒に遊びながら覚えていく事が分かりましたよ。
記念撮影
ハーネスを付けたパピーと一緒に、記念撮影を撮りました。初めてのハーネスに初めは嫌がっていましたが、まるで盲導犬みたいにキリっとカッコ良く撮影できましたよ!
1年前と比べると、たくましく成長したパピーに感無量です。
パピーへひと言・お別れの時
記念撮影を終え、いよいよパピーウォーカーボランティア修了式の山場を迎えます。パピーへのひと言です。パピーへの思いはいっぱいありますが、まずは感謝の気持ちを伝えたいと思いマイクを受け取りました。
「パピーを通して沢山の人たちと出会い、新しい世界を見せてもらいました。
本当にありがとう。
最高に素敵な1年でした。
・・・・
・・・・」
言えない。涙が溢れてきて、言葉になりませんでした。
「笑顔で送り出そうと思っていたんですが・・・・すごく、寂しいです。この子がどんな道に進んだとしても、幸せになってくれることを願っています。いつまでも応援してるからね!」
涙をこらえながらのグダグダのスピーチでしたが、同じ思いをもって修了式を迎えたパピーウォーカーさんたちから、暖かい拍手を頂きました。
次々とお別れのメッセージが続きました。既に何頭もパピーウォーキングを経験されている方でも、やはり涙をこらえられないといった感じでした。何度パピーウォーカーを経験しても、お別れの時は毎回寂しいものなのでしょうね。
それぞれにメッセージが言い終わると、訓練士さんが首輪とリードを持って入ってきました。
さぁ、いよいよ別れの時です。
訓練士さんが、首輪を付け替えます。
娘が号泣。
もう涙をこらえることなんて、できるはずもありません。
朝「おはよう」の挨拶をしてくれたパピー
餌の時間より早く台所で待つパピー
洗濯物をくわえて逃げるいたずらなパピー
テーブルの下でヘソ天で眠るパピー
嵐山を歩くのが大好きなパピー
パピーは私たち家族に、たくさんの笑顔と愛を届けてくれました。パピーの笑顔が、頭の中いっぱいに広がります。
これで最後だというのに、私はパピーに声をかけることもできず・・・ただ背中をポンポンと叩き「バイバイ」と伝えました。それが精一杯でした。
職員さんに引かれるパピーは、尻尾をふってとても嬉しそうに見えます。
「ねぇねぇ、どこに行くの?」
「今から何して遊ぶの?」
私たちの方を振り返ることなく、パピーは小走りで去っていきました。
次から次に、立ち去って行くパピーたちはどの子もとっても嬉しそうです。
「早く行こう!」
「一緒に遊んでくれるの?!」
尻尾をふって笑っています。
どの子も、パピーウォーカー期間中に1度や2度は協会に預かって貰った経験があります。うちのパピーも2度、お預かりをお願いしました。だから、知っているんです。この盲導犬協会で訓練士さんと遊ぶこと(訓練)が、とっても楽しいということを。
私たちの元を離れ、元気に入学していったパピーの後ろ姿。私は一生忘れません。
バイバイ★パピー
ありがとう!
まとめ
「パピーウォーカーは別れが辛いからイヤ」
「ラブラドールの子犬を育てるのは大変」
私にとって、そんなマイナスイメージも強かったパピーウォーカーボランティア。トイレトレーニングで悩み、いたずらで悩み、病気して悩み、お散歩で悩み・・・初めは悩むことばかりで確かに大変でしたが、終わってみると、それ以上に楽しいことの方が多かった!
パピーと触れ合う中で泣いたり笑ったりしながら、言葉では言い表せないくらい多くのことを学ばせてもらいました。私たちにとっては、貴重な経験になったと思います。
家族みんなでパピーの飼育に向き合う事ができて、本当にパピーウォーカーをやって良かったー!
たくましく成長したパピー達。いよいよ盲導犬になるための訓練が始まります!
頑張れ!パピー★ずっとずっと、応援してるからね!
大好きだよ♡